代表 伊藤 勝啓 プロフィール
- 1979年、みよし市出身
- 南山大学経済学部経済学科卒業後、岡﨑信用金庫に入庫。
- 預金課、融資課、渉外課と幅広く経験を積む。
- 渉外課時代には成績上位者に授与される理事長賞を2度受賞。
- 退職後、ファイナンシャルプランナーとして名古屋で独立。
『所属する組織の商品のみをご提案する立場』から、『複数の会社の商品の中からお客様にとってメリットの高い商品をご提案する立場』となる。【伊藤さんに出会えて良かった】の一言が私にとっての宝。
『所属する組織の商品のみをご提案する立場』から、『複数の会社の商品の中からお客様にとってメリットの高い商品をご提案する立場』となる。【伊藤さんに出会えて良かった】の一言が私にとっての宝。
一般的に、保険会社に約束された期日まで保険料を支払い、増えた状態で老後の資金として何年かに渡って年金として受け取っていくものです。「個人年金保険」と呼ばれたりします。
年金保険はあくまで民間の保険会社の商品を活用して老後の資金を形成していくものですが、国の年金(公的年金)制度の上乗せという位置付けになります。ファイナンシャルプランナーの立場からお話しさせて頂くと、少子高齢化などの要因もあり、公的年金の受給額や受給年齢の条件が悪化していくことが予想されていますので、年金保険に限らず、ご自分で老後の資金を形成していくことの重要性はますます高まってきています。
教育資金を貯めるのは学資保険というように、老後資金を貯めるのは年金保険という認識が強いように思います。実際、ご相談頂く方からも、「将来の年金が不安なので年金保険に入りたいけど、良い商品はありますか?」というお話をしばしば頂きます。
ここで重要なことは、学資保険と同じように、その年金保険に加入することが、ご自身の老後資金を形成するという目的を実現するのに一番良い方法であるかどうかは非常に重要なことです。老後の資金を形成するということで、教育資金以上に長い期間を要しますので、いかに「時間」を味方につけるかがポイントになってきます。この「時間」を味方につけた上で、ご自身の目指す老後のお金の形成を実現できるものが年金保険であれば、年金保険という選択肢は良いのではないでしょうか。
一般的に、学資保険と同じように、商品選択や加入方法を間違わなければ銀行預金よりも支払ったお金に対する戻り率、いわゆる返戻率は高いです。また、現状では、年末調整や確定申告の際に「生命保険料控除」が受けられます。細かく言えば、「個人年金保険料控除」が受けられます。つまり、支払った保険料に対して増えて戻ってくる以上に、プラスアルファのメリットが出るということです。少なからず、銀行預金で老後の資金を貯めていくよりは、年金保険に加入することで、商品面や公的制度面でメリットが得られるでしょう。
年金保険は老後の資金を貯めるための手段です。年金保険に限らず、多くの「保険」にはある特徴があります。それは、保険に加入した時の利率(予定利率)が固定されるということです。お金が貯まる保険商品の場合、予定利率○.○○%という表記を見たことはないでしょうか?これは、その商品に加入する時に適用される利率です。保険会社が契約者の方に約束する利率ですが、正確にはその利率で単純に計算されたものが増えるわけではありません。保険として支払われる部分なども考慮した上で計算されていますので、同じ利率で同じような商品でも、保険会社によって保険料や返戻率が違ったりします。
では、この利率はどのように決まるのでしょうか?保険商品は主に「日本国債」の利率を基に設計されていることが多いです。みなさんご存知のように、日本においては、バブル崩壊後、日本国債の金利も右肩下がりとなり、しばらくずっと低金利の状態が続いています。それに伴い、保険商品の予定利率も昔に比べてどんどん低下しました。事実、バブル期に加入した保険商品があれば、それはその当時の利率に基づいて計算されていますので、今から思えば相当良い内容になっている可能性が高いです。いわゆる「お宝保険」です。ここ数年ではその当時のような保険商品は皆無です。
もう一度おさらいします。一般的に保険商品は加入時の利率が固定されます。したがって、今後、利率が上がるような状況が来ても、利率の低い時に加入した商品は低いときのままということです。この点を十分に考慮してから年金保険という選択をするかどうかを決めて頂くのが良いと思います。
先ほどお話をさせて頂いた通り、現状のように利率が低い時期に老後の資金を貯める目的で年金保険を選ぶことはすごく良い状況ではないかもしれません。ただし、今よりも良い状態がいつ来るのかは誰にもわからないことです。今後、利率が上がる状態が来た時、今加入するプランが得策とは言えなくなるかもしれません。
では、どのような選択をすれば良いのでしょうか?
実は、保険商品でも利率が固定されない商品というのは存在します。利率が変動する仕組みがある商品であったり、投資信託で運用する商品であったりです。このような商品は今後利率が上がるような状況が来なくても現在の条件は最低限保証されるものもあれば、投資信託のように運用次第でどうなるのかわからないものもあります。最低保証のある商品は利率が変動する仕組みがある変わりに、利率が変動しなかった場合には返戻率が低いとか、投資信託で運用する仕組みがあり、大幅に増える可能性がある反面、支払った保険料を下回って戻ってくるという面も持ち合わせています。つまり、良い面がある一方、これらの機能を理解した上でないと、後々「こんなはずではなかった」ということが起こり得るかもしれません。
ご自分がしっかりと機能を理解できた上で、老後の資金を貯める目的を実現できるのであれば、年金保険という商品は有効な手段の一つとなるでしょう。
先ほどお話をさせて頂いたように、しっかりと時代背景や商品の機能を理解した上で、納得できるプランが年金保険で満たすことができるようであれば、ぜひ年金保険にご加入頂くと良いでしょう。
ただし、お金を貯めていく手段は年金保険以外の保険商品でもありますし、それ以外にも様々な金融商品の選択肢があります。どの手段を選択すべきなのかという質問に対し、必ずこれだという答えはありませんが、ご自分が目的とする老後の資金を貯めるのに、一番納得できて効果的な方法が目の前にあれば、ぜひ、ご自分の明るい老後のためにスタートして頂くことをオススメします。ファイナンシャルプランナーにご相談ください。